インターネットを利用した薬の購入について

インターネットで医薬品の販売が解禁され、さらに個人輸入も日本では比較的容易に行えるため、自宅にいながらさまざまな薬を手に入れることが可能な、便利な世の中になってきました。

特に個人輸入代行をうたうサイトは多く、ED治療薬のバイアグラや、薄毛の治療薬などの人気も高くなっています。


ネットのお薬、大丈夫?

平成26年に医薬品のネット販売が解禁されましたが、その1年後、平成27年に発表された厚生労働省の調査報告によると、医薬品をネットで購入する人の割合は全体の3.8%となっており、利用者は少ないようです。

購入されている薬の1位は育毛剤、次いでビタミン剤となっていますが、育毛剤は対面で買いにくいため、ビタミン剤は事故が少ない薬ですので、価格重視と判断されたものと考えられます。 一般に多くの人が購入する胃薬やかぜ薬、目薬などは、ほとんどの人が実店舗で購入しており、ネットでの購入者は1%以下となっています。

特に最近では、ジェネリック医薬品も多く発売されており、ネットで誰にも相談せずに薬を選ぶことは困難になっています。薬剤師の助言を得られる実店舗での購入の方が安心感もあり、ジェネリック医薬品を賢く選択することでネットで購入するより安くなる可能性もあります。

また、これらのお薬は、症状をすぐに緩和したいため、注文から手元に届くのに時間がかかるサイトからの購入よりも、実店舗での購入の方が高いメリットを感じることも大きな理由と考えられますが、実際に薬局で手に取り、さまざまなものの中から選択したいというニーズも高いようです。 厚生労働省としては、膨らみ続ける医療費の削減のため、病院で処方する医薬品も市販薬で置き換えるように指導しはじめています。

今後、ますますネット販売の薬は拡充していくと考えられていますが、消費者は薬を手にとって選びたい、確かめたいという欲求を持っているため、実店舗が減少するなどの事態にはならないのではないかと考えられています。


安い個人輸入薬の危険な秘密

インターネットで「薬」と検索すると、一般医薬品と並んで個人輸入薬がヒットします。 このため、これまでよりも個人輸入薬に対する敷居が低くなったのではないか、という懸念がされています。

個人輸入薬は、基本的には日本国内で承認されていない薬です。このため、服用して万が一重篤な副作用に見舞われても、すべては自己責任と判断されます。 しっかりとした知識がなく、一般の薬のような感覚で、これらの個人輸入薬に手を出すのは少し危険です。

特に、個人輸入で人気の高いバイアグラなどのED治療薬の場合、その半数以上が偽薬であるという調査結果もあるほどなのです。 偽薬の場合、ほとんど効き目がないか、下痢などの症状を発症し、なかには全身に発疹が現れるといった重篤な症状を起こす可能性もあるのです。

日本国内で承認されている医薬品に関しては、万が一重篤な副作用などがあった場合、国が補償することになっていますが、個人輸入薬にはそれがなく、何があっても自己責任、ということを理解し、リスクは自分自身で背負う覚悟が必要です。

特に薬は、見た目だけではどのような成分が入っているのか全く予測がつかないものであり、信用がおけないようなところからは購入しない方が良いでしょう。