思ったより高い!?ジェネリック医薬品の価格のからくり

ジェネリック医薬品の最大のメリットといえば、やはり価格が安くなることです。 政府のキャンペーンでも、価格が大きく下がることが大々的にアピールされており、患者の期待も大きくなります。

しかし、実際に処方してもらったものを見ると、思いのほか安くなっていない、という体験をした人は少なくないようです。 ジェネリック医薬品があまり下がらないのは、どのような場合なのでしょうか。


新薬の方が価格が安い!?

基本的に、ジェネリック医薬品は新薬の価格の7割と定められています。 このため、ジェネリック医薬品は新薬より必ず安くなるはずなのですが、場合によっては新薬とジェネリック医薬品の価格にほとんど差がない、むしろ新薬の方が安いという逆転現象が起きる場合もあります。 これは一体、なぜなのでしょうか。

薬の価格は、国により定価が定められ、原則としてこの価格で取引することが決められています。しかし、製薬会社同士の競争が激化する中で、製薬会社が薬の卸値を公定価格より下げて病院に納入し、その差額が病院に入るという、ワイロのようなことが常態化するようになりました。

これを回避するため、政府は2年1回、販売価格に応じて薬価の見直しを行い、基本的には価格を引き下げるようになりました。

ジェネリック医薬品は、新薬のもともとの定価の7割という価格設定ですので、新薬が価格改定されている場合は、むしろジェネリックの方が高くつく場合もある、というゆがみが生じることとなったのです。

新薬の価格は、人気が高く、よく売れているものの方が引き下げ幅が大きい場合が多いため、ジェネリックの変更したのに思ったほど価格が下がらなかった、という体験をした人もまた比較的多くなっているのです。


少量の薬など、総額が低い場合

医師の処方を受けた後、薬局に行ってお薬をもらうとき、そこで支払うお金は「薬代」と認識している人も多いのですが、厳密には正しいとは言えません。 薬局でもらう明細をよく見ると、薬剤費のほかにさまざまな項目があることが分かります。

例えば調剤基本料、調剤料、薬歴管理料などの項目がありますが、これらはすべて薬局に支払う手数料ですので、薬の種類に関わらず一定額が加算されています。 薬局に処方箋を持っていき、薬をもらうときは、薬代だけでは済まないということなのです。

さらに、医師にも処方箋を書いてもらうための手数料を払っています。 薬の量が少ないなどで、支払った金額のうち薬代が占める割合が小さければ、いくら薬代が安くても、総額で見ればあまり変わらないということもあります。

現在、調剤基本料はジェネリックを推進すればするほど加算がつくシステムとなっていて、全体的に見ると値上げしている場合が多いようです。 このため、場合によっては昔よりも高くなった、と感じることもあるようです。

もちろん、これでは患者側もジェネリックに変更するメリットがなく、今後のジェネリック推進が難しくなりますので、政府もさまざまな対策を講じているようです。 現行、新薬の価格の7割と定められているジェネリック医薬品を、今後は5割に価格改定する方針も打ち出されています。

政府は、さらにジェネリックを推進する方針を打ち出していますが、今後は、患者にとってもメリットとなるように調整することがますます重要になってくるのではないでしょうか。