薬の値段はどうやってつけられている?

市販薬と異なり、病院で出してもらう薬(医療用医薬品)の値段はどこで受け取っても基本的に同じです。新薬でもジェネリックであっても、保険が利く薬はすべて国が「薬価」というものをつけており、2年ごとに見直しがおこなわれています。


薬価の決め方~ジェネリックは「新薬の6割」が原則に

市販薬にもメーカーの希望小売価格というものは存在しますが、実際にいくらで販売するかはドラッグストアが自由に決めることができます。一方、健康保険で購入する処方薬には薬価という公定価格がつけられており、どこの医療機関で受け取っても同じ値段になっています。

新薬の薬価がつけられるのは、国の承認を受ける時です。薬価の決め方には大きく分けて2つあり、1つは既に出ている似た薬を参考にしてつける「類似薬効比較方式」、それが難しい場合は薬の原価をもとにつける「原価計算方式」が採用されます。

ちなみにジェネリック医薬品の場合は、2014年度から、発売時価格を「新薬の6割」にすることが決められました。もともと7割だったのですが、ジェネリックのシェアを拡大したい国の意向から引き下げられることになったのです。

また新薬であれジェネリックであれ、2年ごとに薬価を見直すことになっています。簡単に言えば、薬が古くなればなるほど価値が下がり、薬価も低くなっていくということです。 ただし画期的な薬の場合、価値が高いまま維持されることもあります。


ジェネリックへの切り替えが進まない新薬は、安くなる

またジェネリックのシェアをとにかく伸ばしたい国は、「ジェネリックが出ているにも関わらず切り替えが進まない新薬」の薬価を大きく引き下げることも決定しました。

具体的には「ジェネリック発売から5年が経っている新薬」が対象です。その中でも、ジェネリックのシェアが20パーセント未満、40パーセント未満、60パーセント未満という3つのグループに分け、シェアが低ければ低いほど値下げ幅を大きくすることにしました。

つまり製薬会社にその新薬で儲けが出にくいようにして、次の薬の開発をうながすことが目的です。 国は2018年3月末までには、「ジェネリックのシェア6割」を目指しています。


健康保険の使えない薬の値段の決め方

健康保険が適用される薬の場合は、上記のような方法で薬価が決められるのですが、保険が使えない自由診療の薬には公的な価格が存在しません。 国の承認は受けても、価格はそれを取り扱う医療機関が自由に決めることができるのです。

ですから自由診療の薬の値段は、病院によって多少の差があります。たとえば「バイアグラ」などのED治療薬や、「プロペシア」などの薄毛治療薬、美容目的で処方されるクリームや避妊用ピルなどです。 もちろん相場というものは存在しますが、薬価のように決まった価格はつけられていません。