かかりつけ薬局を決めよう

国では現在、「かかりつけ薬局」制度を推進する方向性を打ち出しています。

かかりつけ薬局制度とは、個人の処方される薬を一元管理する薬局のことで、特に複数の病院に通うことが多い高齢者の薬の管理を視野に入れた制度となっています。

また、ジェネリック医薬品を選択する上でも、薬局の持つ役割は、今後ますます大きくなると予想されます。


国庫を圧迫!?残薬問題

現在、日本では年間で500億円近い薬が飲み残されていると想定されています。膨らみ続ける医療費抑制のため、ジェネリック医薬品の普及とともに残薬解消に向けての取り組みも進められており、そのどちらにも重要な役割を果たすのが薬局です。

特に高齢者の場合、内科、整形外科、耳鼻科など、複数の病院をはしごする人も少なくありません。

東大病院で以前に調査したところ、65歳以上の患者が処方される薬は平均して6錠以上となるなど、多くの高齢者が大量の薬を処方されている現状があります。

しかし、処方をよく見ると、同じ成分の薬が複数の病院から処方されるというケースも少なくないようです。

また、あまりにも膨大な薬を管理できず、飲み残しや誤飲なども起こしやすいことが指摘されています。

さらに、長期に渡って飲み続ける高血圧のお薬などは、1ヶ月に1回の頻度で病院に行き、薬を処方してもらうのが一般的ですが、その際に不測の事態に備えて3〜4日分程度多めに渡されるのが一般的です。

毎月これを続けていくうちに、薬が過剰気味になり、1年たつころにはかなりの残薬が出てしまう可能性があるのです。 このほか、若い人でも残薬を抱える人は少なくありません。

たとえばかぜ薬などは、最も症状が長引く場合を想定して薬を出されるためか、飲みきる前に回復することも多く、途中で飲むのをやめてしまうという人は少なくありません。

これらの残薬を合計すると、年間で500億円近くが無駄になっているわけです。


かかりつけ薬局制度とは?

かかりつけ薬局には、どのような機能が求められるのでしょうか。

まずは、患者一人一人の処方をすべて管理することによって、処方のダブりを事前にチェックし、医師と相談の上で削ることができるようになるようです。

また、特に高齢者の患者の場合、自己申告だけで判断するのではなく、場合によっては患者宅を訪問し、残薬をチェックして医師に報告することもできるようになるのだとか。

このように親密な関係性を薬局と持つことは、患者にとっても心強いものとなると期待されています。 薬代の節約はもちろんですが、薬について何でも相談できることで、ジェネリック医薬品についても十分な知識を持つことが可能となります。

また、薬にアレルギー反応が出る場合など、同じ薬局で処方してもらうことで未然に処方箋をチェックしてもらう事も可能となります。

さらに、常に忙しそうでなかなか相談できる雰囲気ではない医師に変わる相談対象として、患者に安心感を与えることにも貢献すると考えられています。

ジェネリック医薬品の転換も薬局主体で考えられるなど、今後ますます薬局とのお付き合いが重要になってくるものと考えられます。

ジェネリック医薬品が普及し、医薬品の選択肢が広がった現代だからこそ、薬の専門家である薬局との関わり方は重要です。

早期にかかりつけ薬局を決めて、自分の薬を一元管理してもらうことは、薬代の節約だけでなく、治療の満足度も左右し、場合によっては寿命にも影響を与える重要な問題ではないでしょうか。